日本で発生する林野火災の大半は、自然現象(落雷など)ではなく、人間の行動が原因です。つまり、正しい知識を持ち、適切に行動することで、林野火災の多くは防ぐことができます。
令和6年版 消防白書によると、令和5年に発生した林野火災の出火原因は以下のとおりです。人為的な原因が全体の大部分を占めています。
林野火災の原因として最も多いのが「たき火」です。農作業で出た枯れ草や落ち葉を焼却する際に、火が周囲の草木に燃え移るケースが典型的です。特に風が強い日や空気が乾燥している日にたき火をすると、火の粉が飛散して思わぬ場所に引火する危険があります。また、消火が不十分なままその場を離れてしまい、残り火から再燃するケースも少なくありません。
火入れとは、害虫駆除や農地整備のために草木を意図的に広い範囲で焼却する行為です。地域によっては春先の伝統的な作業として行われていますが、風向きの急変や延焼の制御失敗により、林野火災に発展することがあります。火入れは法律で許可制となっており、無許可で行うことは禁じられています。
故意に火を放つ行為や、その疑いがある火災も一定の割合を占めています。人目につきにくい山林は放火の標的になることもあり、地域での見回りや不審者への注意が求められます。
登山やハイキング、山菜採りなどで山に入った際の、たばこの火の不始末が原因となるケースです。吸い殻を地面に捨てたり、消火が不十分なまま処分したりすることで、乾燥した落ち葉に引火して火災につながります。
マッチやライターの不注意な使用、火遊び、電線からの出火、車両からの火花なども原因として報告されています。また、ごくまれに落雷による自然発火もありますが、日本の林野火災では割合としてはわずかです。
毎年3月1日~7日は「全国山火事予防運動」期間です。
林野庁と消防庁が連携して、山火事予防の啓発活動を全国的に実施しています。空気が乾燥し、山火事が多発する春先にあわせて、火の取り扱いへの注意を広く呼びかけています。
山林で火災を発見した場合は、まず自身の安全を確保した上で、速やかに119番通報してください。小さな火であっても自力での消火を試みるのは危険を伴います。風向きが変わると一瞬で火の回りが変わることがあるため、無理をせず、安全な場所から消防へ正確な場所と状況を伝えることが最も重要です。
山火事を防ぐためには、日ごろから気象情報に注意を払うことが大切です。特に以下の情報は、火災リスクを事前に把握するのに役立ちます。
当サイト「山火事 乾燥チェッカー」では、これらの気象データを組み合わせて、都道府県ごとの乾燥傾向を表示しています。ただし、本サイトの情報は参考情報にとどまります。屋外での火の使用に関する判断は、必ず自治体・消防本部・気象庁等の公式情報をご確認ください。
出典・参考:
林野庁「山火事予防!!」(https://www.rinya.maff.go.jp/j/hogo/yamakaji/index.html)
林野庁「山火事の直接的な原因にはどのようなものがあるの?」(https://www.rinya.maff.go.jp/j/hogo/yamakaji/con_3.htm)
総務省消防庁「林野火災への備え」(https://www.fdma.go.jp/mission/prevention/rinyakasai/sonae.html)
総務省消防庁「令和6年版 消防白書 - 林野火災の現況と最近の動向」(https://www.fdma.go.jp/publication/hakusho/r6/chapter1/section4/para1/68064.html)
最終更新日: 2026年3月24日